2022/3/20 10:09
「アイデアのおもちゃ箱」商品開発・製造・販売担う 樋口菜穂子さん（56）長井市内の飲食店、精肉店などの代表らで組織し、食品の商品開発・製造・販売を手掛ける株式会社「アイデアのおもちゃ箱」（丸川正幸社長）は今年、設立から7年目を迎える。地元の業者と連携してユニークな品を世に送り出し、着実に販路を広げている。同社取締役で開発、製造、販売を一手に担う樋口菜穂子さん（56）に話を聞いた。
―会社のこれまでの歩みを教えてください。
「異業種で構成する長井市雇用創造協議会が2014年に『馬肉ラーメン肉まん』を開発、商品化して好評を得ました。そのレシピやノウハウ、事業の流れを引き継ごうと、主要メンバー7人が16年6月に会社を立ち上げました」
―長井名物の馬肉ラーメンの具材と風味を詰め込んだことで、肉まんは有名になりましたね。
「片手でラーメンを食べながら長井を観光してもらいたい、長井の馬肉文化を広めたいというコンセプトです。高野町2丁目の製造拠点で手作りし、キッチンカーや道の駅『川のみなと長井』で販売してきました。他には長井の生産者と連携した『蕎麦（そば）ちっぷす』などを開発し、商品化しています」
―昨年からは長井の酒造会社とタッグを組み、日本酒を使ったチョコタルトやゼリーなどを販売し、話題になっています。
「新型コロナウイルスの影響を受けている日本酒の消費拡大につながればと、女性の目線で考案しました。ヒット商品となり、日本酒そのものの魅力を知ってもらうきっかけになっていると思います」
―その後の展開は。
「ゼリーやタルトは今春から、全国各地のゴルフ場のコンペ景品に加わることになりました。商談会でつながった業者から、日本酒好きなゴルファー向けの需要を見込んでいただいたようです。長井発の商品が県外に広がっていけばうれしいです」
―新たなキッチンカーを導入したと聞きました。
「古くなった初代の代わりに、同じ軽ワゴンタイプの2代目を迎えました。肉まんなどの中華まんを蒸して提供する従来の機能に加え、車体後部に蕎麦ちっぷすなどの開発商品を陳列して販売できるスペースを新設しました。20、21両日に山形市嶋北1丁目のゲームセンター駐車場で開かれるマルシェが初仕事となります。車体はこれまで通り黄色と赤色がベースです」
―今後の抱負を。
「地元の素材はまだまだ掘り起こせると思います。販売の工夫や、売り込む対象、商品のストーリー性などをしっかり考えた上で、開発していこうと考えています。おいしいものを食べて生まれる笑顔を、もっと広げていきたいです」
長井発のおいしさ届ける ２代目キッチンカー、きょう山形で初仕事 - yamagata-np.jp
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