移動販売車の開業を支援する「Ｍｅｌｌｏｗ（メロウ）」（東京）への相談件数は、東京都の緊急事態宣言が解除された昨年１０月は約２００件で、前年と比べ約２倍に増加。現在も毎月２００～３００件の相談があるという。相談者は２０～７０代と幅広く、新規開業を目指す人はもちろん、リーブスさんのように店舗営業から乗り換える人も多いという。
また、これまではオフィス街への出店が多かったが、住宅街での販売も目立つ。地域のニーズに合わせて花や市場直送の魚を扱ったり、自転車を修理したりするなど、サービス内容も広がっている。
県内でも同様にキッチンカーは増えており、昨年４～１２月までの自動車の飲食店営業許可は１３２件と、前年同期の８割増し。上天草市が昨年、コロナ禍の飲食店支援として貸し出し用のキッチンカーを２台導入するなど、自治体も利用促進に乗り出している。
キッチンカーの製作などを手掛ける「キッチンカー九州．Ｌａｂ」の村上舞代表（４７）＝熊本市中央区＝によると、最も注文の多い１トントラックの場合、車の購入費と改造費は合わせて約３００万円で、一般的な飲食店の開業資金と比べて３分の１程度に抑えられるという。
村上さんは「コロナ禍で、キッチンカーのメリットはたくさんある」とした上で、「おいしいのはもちろん、情報の発信力や販売場所の選定などのセンスが問われる。自分で開拓していく行動力が必要だ」とアドバイスする。（上野史央里）
キッチンカーで〝攻めの営業〟 コロナ禍の飲食店、参入相次ぐ 開業資金抑え、自治体支援も｜熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞
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