ロシアのミサイル攻撃を受けたウクライナ東部ドニプロの集合住宅の写真が、ソーシャルメディアで衝撃と悲しみを呼んでいる。外壁が失われて丸見えになった台所には、黄色いシステムキッチンが見える。
写真に写っているのは、ボクシングの有名コーチ、ミハイロ・コレノフスキーさんの自宅だ。
居心地のよさそうなキッチンが、ロシアの攻撃によって突然、完全に壊されたことが見て取れる。
外壁がすっかり破壊されたにもかかわらず、鮮やかな黄色のモダンなシステムキッチンは、驚くほど無傷のままだ。
テーブルの上には、リンゴを入れたボウルが置かれている。シンクわきには、洗うはずだった食器が残されている。壁のフックには、オーブン用の手袋がきれいにかけられている。
「ここで人が料理し、話し、休日を祝い、笑い、言い争った」。ウクライナの国会議員ゾーヤ・ヤロシュ氏は、フェイスブックにそう書いた。
「これはウクライナの体につけられた傷だ。私たちの家につけられた傷だ」
ソーシャルメディアでは、戦争の激化にもかかわらず、ウクライナの家族ができる限りふつうの生活を営もうとしていることが、写真の細部から見て取れると感想を述べる人も多い。
少女の誕生日を祝う
このキッチンでは最近、コレノフスキーさんが娘の誕生日を家族と祝っていた。
インターネットに公開され、ウクライナ軍も投稿した動画では、大きな誕生日ケーキを贈られた少女が笑顔を見せ、4本のろうそくを吹き消している。黄色い食器棚や、壁にかけられたオーブン用手袋、テレビなども映っている。
この動画は、いつ撮影されたのか定かではない。だが、戦争によって人々のどういった生活が破壊されうるかを、明確に示している。
この集合住宅をロシアのミサイルが直撃したのは14日だった。16日夜までに、子ども3人を含む40人の死亡が確認された。まだ30人以上が行方不明となっている。
コレノフスキーさんの妻と子どもたちは生き残ったとされる。しかし、コレノフスキーさんは帰らぬ人となった。シンク横の皿は、彼があとで洗うつもりだったのかもしれない。しかし、その時間は永遠になくなった。
ウクライナ家族の「黄色いキッチン」 ロシア攻撃後の写真が悲しみ呼ぶ - MSN エンターテイメント
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